「カービングが楽しくなってきた!」
「オガサカの板がいいって聞いたよ」
「カービングにおすすめの板はどれ?」
この記事では、スノーボード歴20年以上の現役インストラクターが、カービングターンにおすすめの板を3枚紹介します。
オガサカスノーボード(OGASKA SNOWBOARDS)の中でも、特に人気の3枚です。
私はこれまで、この3枚でバッジテスト、インストラクター検定、テックテストに合格してきました。
それぞれの板の特徴を比較・評価した表も掲載していますので、板選びに迷っている方はぜひ参考にしてください。
1.オガサカスノーボードについて
オガサカスノーボードは、長い歴史、そして信頼と実績のある国産スノーボードブランドです。
以下はオガサカスノーボードの公式ホームページからの引用です。
OGASAKA SNOWBOARDSは、その長野市街地に本社工場を構え、創業111年を迎える日本最古のスキーメーカー小賀坂スキー製作所から、1987年に誕生した国産スノーボードブランドです。
これまで積み上げてきた経験と技術を駆使し、プライドを持った日本の職人の手により、一本一本丹精を込め作り上げられたスノーボード。それが、「OGASAKA SNOWBOARDS」です。
オガサカスノーボードWEBサイト/BRAND CONCEPTより抜粋 http://www.ogasaka-snowboard.com/brand.html
スキー製作で培った経験と技術が、スノーボード製作に生かされているんだね。
そうだよ。ウィンタースポーツでスキーはスノーボードの大先輩だからね。
2.OGASAKAおすすめの板3枚を徹底比較!
オガサカスノーボードの中で、カービングターンにおすすめの3枚を比較しました。
総合評価点は板の性能ではなく、幅広いレベルの人に対応できる汎用性の高さを評価したものです。
CT | FC | FC-S | |
---|---|---|---|
対象者 | 初級者~ | 中級者~ | 上級者~ |
初心者向け | ○ | △ | × |
カービング | ○ | ◎ | ◎ |
グラトリ | ○ | △ | △ |
キッカー | ○ | △ | × |
荒れたバーン | △ | ○ | ◎ |
総合評価 | 9 | 8 | 7 |
フレックス | 3 | 3.5 | 4.5 |
芯材 | NV Core | OGK2 Core (OGK Core) | OGK2 Core |
サイズ (ワイド) | 139-161cm (154W-158W) | 145-163cm (157W-163W) | 150-165cm (157W-163W) |
税込価格 | ¥107,800 (¥110,000) | ¥116,600 (¥118,800) | ¥121,000 (¥123,200) |
※グラトリ:FC/FC-Sを△としました。板の反発等を利用できれば○です。
※荒れたバーン:CTを△としました。他の2枚と比較した相対評価です。
※◎3点、○2点、△1点、×0点で集計しました。板の優劣とは無関係です。
※カッコ書きはワイドボード(幅が広い板)のものです。
※表の内容は2024-2025シーズンのものです。
CT、FC、FC-Sの3つのシリーズには、板の幅が広いワイドボードのラインナップがあります。
足のサイズが大きくドラグに悩んでいる人や、もっと板を立てた鋭いカービングターンがしたい人は選択肢の1つとなります。
結構、高いんだなぁ…。
長く使えて上達につながるから、コスパは良いよ。
3.CT、FC、FC-Sの特長を解説
CT、FC、FC-Sの特長を分かりやすく解説します。
①CT 【Comfort Turn】
http://www.ogasaka-snowboard.com/product_23_03_ct.html ※旧モデルです。
「CT」の特長をまとめました。
- オガサカの中で最も人気のモデルである
- 「迷ったらCT」と言われるほどあらゆる滑走スタイルに対応できる(カービング、グラトリ、キッカーなど)
- CTほど総合バランスに優れたカービング系オールラウンドボードは他に存在しない
- 「Comfort Turn」の名のとおり、少し踏めば板が快適なカービングターンに導いてくれる
- オガサカの中で最もサイズ展開が多く、乗る人(体格、年齢、性別)を選ばない
- FCやFC-Sに比べてクセがなく初級者から上級者まで誰にでも扱いやすい
CTのデメリットは、荒れたコースを高速域で滑ると板がバタついて頼りなさを感じることです。
CTはカービングに特化した板ではありません。
FCやFC-Sと比べて柔らかいので、ゲレンデコンディションの影響を受けやすい板です。
ただ、これだけ総合バランスに優れた板は他に存在せず、CTはまさにオールラウンドボードの名にふさわしい板です。
CTはこれからカービングを始める初級者にもっともおすすめしたい1枚です。
僕はCTでB級インストラクター検定に合格しました!
②FC 【Full Curve】
http://www.ogasaka-snowboard.com/product_23_07_fc.html ※旧モデルです。
「FC」の特長をまとめました。
- 発売から25年以上オガサカをけん引してきた超ロングセラーモデルである
- カービング性能を重視したセミハンマーヘッド形状が最大の特長である
- その形状ゆえ有効エッジが長く、カービングで強いエッジグリップと抜群の安定感を発揮する
- 完全なハンマーヘッド形状ではないためフリースタイルの良さがほどよく残っている
- ボードを切り替えたら難なくエッジが雪面をとらえ、深いカービングターンが始まる
- CTと乗り比べると明らかにカービングしやすいのが分かる
FCのデメリットは、CTなどのラウンドボードと比べると取り回しにくく、特に低速域での操作性に欠けることです。
これはノーズとテールが少し角ばったセミハンマーヘッド形状をしているためです。
FCは、最近カービングの比重が高まってきたなという人にもっともおすすめの1枚です。
CTでは味わうことができない1つ上のステージに連れて行ってくれます。
僕はFCでA級インストラクター検定に合格しました!
インストラクター検定では、多くの人がオガサカの板を使用しています。
私が受検したときも、FCの使用率は特に高かったです。
それだけ守備範囲の広いフリースタイルカービングボードと認識されているのですね。
③FC-S【Full Curve Stiff】
http://www.ogasaka-snowboard.com/product_23_08_fc-s.html ※旧モデルです。
「FC-S」の特長をまとめました。
- 高速安定性と加速性を重視したエキスパートモデルである
- FC-Sの「S」は「Stiff」(硬い)という意味を持つ
- カービングでの強いエッジグリップと抜群の安定感はFCを凌駕する
- コースが荒れていても、重戦車のように斜面を縦横無尽に横切って行ける
- FCよりサイドカーブが浅くターン後半での抜けが良い
- テクニカル選手権の出場者も多く使用している上級者向けの板である
FC-Sは、ターン前半から板に圧をかけてたわませる技術がなければ、その性能を引き出すことができません。
CTとは逆で「乗る人を選ぶ板」と言えます。
また、勝手にターンを始めてくれるFCに対し、FC-Sは、良いポジションで自ら板に働きかけなければ、速く鋭いカービングターンにつながりません。
FC-Sを乗りこなすには、インストラクター以上の技術がある上級者であることが望ましいです。
私が初めてFC-Sに乗ったとき、慣れるまで少し時間はかかったものの、荒れたバーンでの高速安定性に度肝を抜かれました。
今ではFC-Sの虜です。
僕はFC-SでテックテストⅠに合格しました!
4.おわりに
この記事では、オガサカスノーボード(OGASKA SNOWBOARDS)の中から、カービングにおすすめの板3枚を紹介しました。
- CT
- FC
- FC-S
無理なく上達するためには、最初に「CT」を、カービングの比重が高まるにつれて「FC」を、さらに速く鋭いカービングを追求するなら「FC-S」をおすすめします。
バッジテストやインストラクター検定の合格が目標であれば、CTかFCで十分です。
購入前は、必ずイベントで試乗したり友人に借りるなど、1度自分で乗ってみることが大切です。
CT、FC、FC-Sを乗りこなすことができれば、その日のゲレンデコンディションや滑走スタイルに応じて、3枚の板を使い分ける楽しさを知ることができます。
どんな雪質、斜度、地形にも対応できる真のオールラウンドスノーボーダーに近づくことでしょう。
よし、やる気になってきた。FC-Sを買うぞ!
いや、どう考えても君はCTからでしょ。
次の記事では、スノーボードインストラクターになるための手順や、必要な期間と費用について紹介していますので、ぜひご覧ください。
また、次の記事では、カービングの上達につながるブーツの履き方、スタンスとセッティングのコツを紹介してますので、ぜひご覧ください。
コメント